[放射線技師の転職体験談]20代、若手の放射線技師が転職をすることは不安もあるが自分を変えるチャンスでもある

みなさん、こんにちわ。放射線技師ブロガーのカロン@muscle_radioです。

期待に胸を膨らませて就職したけど、なかなか思っていたように働けていない、毎日が憂鬱に感じてしまうことってありますよね。

 

「就職したばかりだけど、なんかもう病院に行きたくない…」

 

「転職してやり直せると思ったけど、なんか違う。このままここにいていいのだろうか?」

 

という悩みを抱えた人って多いと思います。

 

今回は、そんな周りにも家族にも、ちょっと相談しづらいような転職の話題に触れていきます。

 

実際に2回の転職を経験した、カロンだから伝えられることがあると思い、この記事を書きました。

 

※最新の転職体験談はコチラ!

【体験談】28歳放射線技師が転職エージェントを利用した3度目の転職活動

2019.08.23

 

 

新卒の病院から転職して3か月。でも、もうここには居たくない。

 

カロンは新卒で入った病院を1年と少しで退職し、その後、透析クリニックに転職します。

 

転職が成功した時は、

両親にも心配をかけてしまったし、とにかく愚直に毎日頑張っていこと思っていました。

 

そして大きな総合病院は自分には合わなかった、これからは規模は小さくても一つ一つの検査にしっかり向き合っていきたいと決意していました。

 

しかし、その思いは長くは続きませんでした。

 

透析クリニックでの放射線技師の仕事といえば、月に一度の胸部レントゲン、フォローのCTとエコー検査が主になります。

カロンはエコーをやったことがなかったので、自分の知らない分野が輝いて見え、

 

「よし、エコーをマスターしてキャリアを上げていこう!」と本気で考えていました。

 

書店に行って、エコーの本を買い、必死に読みました。

 

時間の空いている職員さんに頼んで実際にやらせてもらったり、年配の検査技師の先輩が検査をしているところを見させてもらっていました。

 

 

しかし、何度研修をやっても、勉強しても全くできるようになりませんでした。

 

自分の成長が感じられないというのは予想以上に辛く、だんだんと、検査に入るのも苦痛になっていきました。

 

質問されても全然わからないし、以前教えたというところも理解できていなく、自分が情けないという気持ちと、もうこれ以上やってもわからない、辞めたい!という気持ちで胸がいっぱいになっていました。

 

辞めようと思っていた理由はそれだけではありません。

 

先輩放射線技師との不和がありました。

透析クリニックなので放射線技師はそんなに人数が必要なかったのですが、もともと30代の先輩放射線技師が1人でやっているところにカロンが転職してきたという形になります。

 

この先輩なのですが、頭もよく、仕事もできる感じだったのですが、性格がオラオラ系?というか唯我独尊?的な感じだったのです。

 

ちょっと例えが良くわからないですが、要は全然医療の知識が無い、放射線技師として未熟だったカロンにとってはただただ怖い存在だったのです。

 

レントゲンやCTの検査も数は多くないので、そういう時は事務作業などをやっていたのですが、慣れていないカロンはミスも多く、注意されない日はないと言ってもよかったと思います。

その先輩の目を気にして委縮している毎日を過ごしていました。シフト表を見て、一緒の出勤の日が何日あるかを確認するような生活でした。

 

この当時は

失敗して注意される→自信をなくす→怒られないかビクビクしながら過ごす→それが気に入らないと思われる→自信をなくす…

 

みたいなループになっていたと思います。

 

 

また、放射線技師としての業務以外の考え方にも違いが出ます。

例えば、

 

 

 

先輩「時計の電池切れちゃったから、新しいの探して持ってきて」

 

カロン「わかりました!」

(あれ、電池どこだろ?見つかんないで帰ってきたら、また怒られるしな…)

 

カロン「あ、看護師長さん!電池ってどこか知ってます?」

 

という感じで一緒に探してもらっていたところを発見され、

 

先輩「ふざけんな!別の科の人に迷惑かけるんじゃない!わからないんだったら戻ってこい!」

 

 

 

なんてこともありました。

 

正直、その時はなんで怒られたのかわからず、

(ああ、もうこの人とはどうしてもわかりあえないのかもしれない)

 

 

と思うようになります。

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そんなわけで、入職してから早くも3か月くらいで転職を考え始めるようになります

 

 

とにかく環境を変えたい。そんな思いで始めた2度目の転職活動

 

この時は

 

とにかくこの環境から抜け出したい。

 

そんなことばかり考えるようになりました。

 

始めは地元の中規模の病院で働くことを考えていました。

新卒時のような大きい病院で毎日バリバリ働くのは自分にはもう合っていないと悟っていました。

 

しかし、どうにもイイ感じの病院が探せない。求人があっても地元からえらく離れたようなところしかない。

もう、どうしようもないと思っていました。

 

そこでふと、地元だけじゃなく関東にも広げて病院を探すことを検討してみます。

 

なぜか今まで、地元の近くで働くことだけに固執していました。

 

新卒時は付き合っていた人がいたから地元での就職がいいかなと思っていたのですが、そんなしがらみもなくなった今、地元にこだわる必要はありません。

 

むしろ、この環境を忘れさせてくれる新しい場所を求めていたことに気づきました。

 

そう思い、関東(と言っても、地元から離れすぎていない神奈川、東京近辺)も含めて転職活動をしていきます。

 

[まだ地元就職にこだわってるの?]20代、放射線技師は一度は都会の病院で就職してみるのもいいぞ!

2018.05.27

 

初めて関東の病院を見学したのは、神奈川の公立病院でした。

 

地元にこだわる必要はないと思っていても、できるなら近いほうがいい。そう考えていたので、神奈川という立地は魅力的でした。

 

 

そして、見学日はある水曜日の午後。その日は出勤になっていたのですが、例の先輩に、「家の用事があってどうしても休みが欲しい」と嘘をつき半日休みをもらいました。

 

そして当日、お昼まで働いた後、そのまま駅まで車で行き、駐車場でスーツに着替えます。新幹線に乗り、神奈川の病院まで出発。

 

 

「見学で良い印象を与えて絶対に転職してやる!」

 

 

そう決意し、緊張しながらも見学に全てをかけていました。

出迎えていたのは優しそうな、ドン・フライのようなヒゲが印象的な技師長さんでした。

 

 

 

 

 

 

技師長さんは熱心に説明してくれるし、機器もいろいろあって面白そう。

 

しかし、なにか違和感がありました。

 

働いている技師さんに魅力を感じない。なぜか一緒に働いている未来が想像できない。

 

そんな、なんとなくの印象でした。しかし、見学する前はあれだけ受かりたいと思っていたのですが、見学後はなぜか採用試験を受ける気すら起きなかったのです。

 

なんとなく自分には合わない。

 

そんな気がしてしまいました。

 

そして帰りの新幹線、安くない電車賃。そして嘘をついてまで見学に行ったのに結果は芳しくなかった。

これがものすごく切ないというか、徒労感が半端なかったです。

 

 

振り出しにもどった転職活動。そこで見つけた今の病院の求人

 

 

また振り出しに戻ってしまった。

やはり転職したばかりなのにまた別のところを探そうというのは甘いのだろうか?という思いがめぐっていました。

 

失意のなか、とりあえずまた新たな転職先探しを始めていきます。

 

そんななか見つけたのが今働いている職場でした。

 

「とりあえず求人出てるし、求人応募のメールをしておこう。」

 

そう思い、応募をします。

 

そして、次の日の日中、透析クリニックの更衣室で1人でいたところ応募先の病院から電話をもらいます。

 

見学に来てほしいので、翌週の水曜日はどうか?と。

家も遠いだろうし、もしよかったらそのまま面接もしますか?

 

といった内容でした。

 

 

正直、何回も関東の病院に行くのは金銭的にも厳しいのでその申し入れはありがたかったです。

 

そして翌週、この時は本当にちょうど休みだったので気兼ねなく見学にいくことができました。

 

見学した時の印象は、そこまで大きい病院じゃないけど、技師の囲気がいいなと思い、そのまま面接をしました。

 

この面接の時のことはあまりよく覚えていなかったのですが、自分としてはあまり良い受け答えはできていなかった気がします。

 

そして、帰りの電車で、「またダメだったかな。まあ、色々関東の病院を探してみよう。」

くらいに考えていました。

そして次の日、レントゲン室で1人で作業していたところ、病院から電話があり、

 

「是非、うちの病院に来てほしい」とのこと。

 

 

書類を送ったので、返事はそこに書いてくれればいいからと言われました。

 

この時はめちゃくちゃ嬉しかったです。

 

「よし、今度こそ新しい環境で頑張ろう」と。

 

それから新しい、今の病院での仕事を必死で覚え、あれから3年以上続けることができています。

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転職を繰り返すことの周りの反応は良くなかった。それでも自分がそうしたいと思ったから転職をした

 

 

転職して、すぐのタイミングでまた転職を繰り返すことについて、母には、

 

「そんなすぐに辞めると逃げ癖がつくんじゃないの?」

 

とか

 

「そんなすぐ決めて大丈夫なの?じゃあ今の病院(透析クリニック)を選んだのは間違いだったの?」

 

など、その当時の自分としてはけっこう辛いことを言われました。

 

しかし、周りがどう思うおうと、自分が転職して環境を変えたいと思えばすればいいし、それでもし、周りの目を気にして動かずにいて後悔することになっても誰もどうしようもできません。

 

 

日本では転職というとネガティブなイメージを持つ人が多い気がします。

 

しかし、本来は自分の生活スタイルや、環境を変えるために転職という選択もしていくことはなんら気に病むことではないと思います。

 

 

実際、自分もあのまま転職せずにいたらずっと自信が持てずに過ごしていたかもしれません。

 

それに、やはりどれだけ就活を頑張っても、実際に働いてみなければその職場が自分に合うかどうかはわかりません。

 

そういう意味で、たまたま今の環境が自分に合っていないだけで、それで自信が持てないのかもしれません。

 

自分の視野を広げるためにも転職活動は役立つ!

 

 

みんなもどんどん転職活動してみればいい!と無責任には言えません。

 

しかし、それでも今の環境に不満があるなら転職活動してみて、他の職場はどんなものがあるか、学生時の就活とは違った、働きだしてからの目線もあると思います。

 

働いているとどうしても今の職場の狭い世界の価値観に閉じこもりがちになります。

 

そこで転職活動を通して、色んな職場があること、また、意外と今の職場もいいんじゃない?と思えることもでてくるかもしれません。

 

若いうちこそ、そういう経験をしておくのもいいと思います。

 

今でこそ放射線技師としての知識もつけ、自信をもって生きているのですが、今、当時のクリニックに戻って働けと言われても上手くやっていける自信はありません。

 

 

というわけで、どういう環境で働くかってめちゃくちゃ大事です。

 

次回は、カロンがどうやって転職活動をしたのかや、転職時の不安などをかたっていきたいと思います!

 

では!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

カロン

大学卒業後、大学病院、透析クリニックを経て、民間の総合病院に勤務しています。 自身の経験から悩める新人放射線技師や放射線技師を目指す学生に発信していきたいと思っています。 ◇保持資格◇ ・診療放射線技師免許 ・第一種放射線取扱主任者試験合格 ・AHA BLSヘルスケアプロバイダーコース受講済み