こんにちわ!放射線技師ブロガーのカロン@muscle_radioです。
ここ最近は整形レントゲン撮影の記事を中心に書いているのですが、予想以上に需要があるようで、まだまだ続けていこうと思います。
今回のテーマは踵骨!です
踵骨といえば、この部分ですよね
踵骨撮影は側面のほかに、軸位やアントンセン撮影があります。
踵骨のレントゲン撮影も尺骨神経溝撮影や骨盤インレット、アウトレット撮影のように頻繁にオーダーの出る撮影ではないので、
なんとなく苦手意識のある方もいると思います。
ですので今回は踵骨側面と軸位の撮影と画像の見るべきポイントを書いていきます。
踵骨側面撮影 ポイントは踵の向き!
まずは踵骨側面撮影です。
これは足関節の側面撮影とほぼ同じポジショニングができれば、ほぼOKです。
ただ、ひとつだけ気を付けてほしいのが踵骨の形を考えるということです。
踵骨は独特な形をしているので、しっかりとカセッテに対して平行に写したいですよね。
ポイントとしては、踵の皮膚の部分がカセッテと並行になるように意識すれば、だいたい上手くいきます。
踵骨軸位撮影。ポイントは̪指先の向き!
次は踵骨軸位撮影のポイントです。
これも少しのポジショニングのずれで微妙な画像になってしまうので、基本に忠実にやっていきましょう。
教科書的なポジショニングはこんな感じですが、
患者さんによってはしっかり足首を曲げることができない方もいます。
ですので、そういう時には患者さん自身で、このようにタオルで足の裏を引っ張るようにしてもらうという方法もあります。
軸位の場合、足先を手で押さえるようにすると、手も写ってしまう恐れがあるのでタオルを巻いて引っ張る方が無難です。
また、踵骨がカセッテに垂直に写るようにしたいのですがポイントとして、
カセッテに写る影が下腿と一致するように整えると上手くいきますのでお試しください。
↑※こうじゃなくて…↑
↑こんな感じで指先が下腿と重なるように!↑
影を見ましょう!
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踵骨軸位の入射角のポイントは?
撮影角度は40度となっているのですが、
これは距踵関節の角度と一緒のようです。
ですので、もし、足首をしっかり垂直にできないようであれば、それに合わせて入射角度も変えていく必要があります。
こんな感じで足先が少し前を向くようであれば、入射角を50°にしてみるなど調整しましょう。
入射角が浅いとこのように、踵骨が短く見えてしまうので、
距踵関節の角度を見極めてこのように踵骨が大きく見えるようにしましょう。
踵骨軸位レントゲン画像の見るべきポイントはどこ?
無事、撮影もできた後、次に考えるべきは、
軸位撮影はどこを見ればいいのか?
ということです。
たしかに踵骨自体を大きく見せることも大切ですが、その他にも見るべきポイントや踵骨骨折の基準となるものがあるので解説していきます。
踵骨軸位のイラストがこちらです。
軸位のポイントは2つ。
距踵関節の腔がはっきりと見えること。
この距踵関節まで骨折線が及んでいるかで治療方針が変わるようです。
もう一つはPreis角を計測すること。
聞きなれない用語ですよね。
言葉だとわかりづらいので、イラストで説明すると
下のイラストで、青丸を通る2つの線の角度がPreis線です。
この角度が15~17度より大きくなると踵骨の骨折を疑います。
細かいところまでは覚えなくてよいですが、いつも撮影しているレントゲン画像で、どんなところを見ているかは軽く知っておいてもいいでしょう。
というわけで今回は踵骨の側面と軸位のポイントを解説してきました。
少し長くなってしまったので、アントンセン撮影は次回になります!
おまけ
整形レントゲン撮影は少しの角度の違いでイメージ通りになりません。
いざという時に慌てないよう、修正のコツをしっかりと覚えておきましょう。
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