こんにちわ!放射線技師ブロガーのカロン@muscle_radioです。
今回も引き続き、整形レントゲン撮影について解説していきたいと思います。
膝関節や肘関節のように、撮影する機会の多いものは、やっていくうちに自分なりのコツを習得していくと思うのですが、
たまにしかオーダーの入らないような撮影だと、なかなか練習もできないので安定して撮影できるようになるまで時間がかかると思います。
ですので、今回は前回紹介した尺骨神経溝撮影ほどではないけれど、そこまで件数の多くないものとして、
骨盤のインレット、アウトレット撮影を解説していこうと思います。
まずは骨盤正面撮影。斜位になっていないかがポイント!
骨盤正面撮影なのですが、ポジショニング的にはそこまで難しくないと思います。
カロンの場合は、
腸骨稜上縁のラインから3指上側が照射野の上端になるようにしています。
そして、気を付けてほしいのが、
「しっかり骨盤が平行になっているか?」
ということです。
あまり意識しないで撮影してしまうと、上のイラストのように斜位のようになってしまうので、しっかりとポジショニングしていきましょう。
骨盤を平行にするときの目安として、カロンは上前腸骨棘を両手で触っています。
両手で触った時に、上前腸骨棘の高さが同じくらいになるように調整します。
どうしても平行にならないようであれば、片側にタオルを入れるなどして対処しましょう。
ちなみに斜位になっているときの判断ポイントとして、
①.腸骨の大きさ
②.座骨(閉鎖孔)の大きさ
の左右差を確認する方法があります。
このイラストは右側が浮いている状態なのですが、この時のポイントとして、
①.浮いている方の腸骨が小さく見える
②.浮いている方の閉鎖孔が大きく見える
という特徴があります。
これがホントの斜位撮影になると、このイラストのようになります。
骨盤斜位撮影の場合はこのように、検側の腸骨が大きく見えるようにしましょう。
斜位だと、浮かせているほう(非検側)の閉鎖孔が大きく見えますよね。
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インレット撮影、アウトレット撮影、絶対に間違えない覚え方は?
では、ここからインレット撮影、アウトレット撮影について解説していきます。
カロンが一年目の時にわからなかったのは、
どっちがインレットで、どっちがアウトレットなのか?
ということでした。
基本的なことですが、おさらいしていきましょう。
まず、インレットとは(骨盤の)入口、アウトレットは(骨盤の)出口のことです。
こちらのイラストでは腸骨稜(骨盤の入り口)が大きく見えますよね。
ということで、この像(頭尾方向に30度振った撮影)がインレット撮影になります。
次にこちらのイラストですが、坐骨(骨盤の出口)が大きく見えています。
ですので、この像(尾頭方向に30度振った撮影)がアウトレット撮影になります。
言葉の意味を知っていれば、間違えることはないので覚えておきましょう!
インレット撮影の中心を合わせよう
では中心点の解説をしていきます。
どちらの撮影も30度振った撮影になるので、予想している以上にカセッテの位置がシビアになります。
ですので、なんとなくで撮影しても必ず失敗してしまうので、しっかり中心線は意識しましょう。
まず、インレット撮影の場合ですが、このイラストでわかるように、
上前腸骨棘あたりがカセッテの真ん中になれば、照射野内に骨盤が入るようになります。
ですので、中心線は上前腸骨棘になるようにしましょう。
アウトレット撮影の中心線も同じように意識しよう!
次にアウトレット撮影の場合、
こちらは坐骨の上縁ラインが中心になります。
ですので、大転子の2指上を中心線にすればOKです。
患者さんのポジショニングできる状態によっては、それでも失敗することもあるかもしれませんが、しっかり中心線の基準をもっていれば、そこからどれくらい動かせばいいのかの目安になります。
そういった意味でも、しっかりと中心線の基準をもっていることは重要になってきます。
最後に、インレット撮影、アウトレット撮影の場合は外傷の場合が多いので、あまり強く押さないようにすること、できるだけ早く検査を終わらせるようにすることを意識しましょう!
おまけ
整形レントゲン撮影は少しの角度の違いで思ったような画像にならないことも多いです。
なので、修正のコツをしっかりと覚えておきましょう。
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