みなさん、こんにちわ!
放射線技師ブロガーのカロン@muscle_radioです。
まだまだ、整形レントゲン撮影のコツシリーズ続けていきますよ!
突然ですが、肩鎖関節のレントゲン撮影って何を目的に撮影しているかご存知でしょうか。
カロンも最近まで、
と疑問に思っていました。
とりあえず撮影して、
まあ、鎖骨と肩峰の間もきれいに出てるし、大丈夫だろう…
と、そんなに画像をしっかり見ていないという方も多いのではと思います。
また、たまにしかオーダーがないので撮影角度とか忘れちゃうんですよね…
というわけで今回は肩鎖関節のポイントとポジショニングについて書いていきます。
今回はちょっとマニアックなので、一般社団法人 日本骨折治療学会のホームページを参考にしました
肩鎖関節レントゲン撮影のポジショニング。角度はどうする?
まず、ポジショニングの角度からおさらいしていきましょう。
非検側(撮影しないほう)をカセッテから5°離します。
5°っていうとほんのちょっとですよね。
こればかりは角度計などを使うわけにはいかないので、感覚になってしまいます。
ですが、ほんの少しだけ体をカセッテから離せばいいので、この微妙な感覚をつかみましょう。
つぎにX線管球を尾頭方向に10°振ります。
これだけでOKです
肩鎖関節レントゲン撮影で見たいところはどこ?目的は?
肩鎖関節レントゲン撮影で見たいところはどこかといえば、当然
肩鎖関節
ですよね。
それはそうなんですが、ではなぜこの関節をフューチャーして観察したいのかというと、
肩鎖関節が脱臼していないか、脱臼の程度はどんなものかを見るためです。
肩甲骨と鎖骨付近の骨と靭帯の関係はこんな感じになっています。(うすい赤が靭帯です)
これだとよくわからないので、烏口突起が長く見えるようにすると、こんな感じです
・烏口突起と鎖骨をつなぐ靭帯
・烏口突起と肩峰をつなぐ靭帯
・鎖骨と肩峰をつなぐ靭帯
があります。
ラグビーや柔道などのコンタクトスポーツ(肉体同士が激しくぶつかってケガの多いイメージ!)
や
自転車の事故、階段から転落
などが原因となって肩を強く打つと、この靭帯や筋肉が痛み、肩鎖関節がずれてしまいます。
そして、この靭帯がどれだけ傷ついたか、関節が離れたかにより分類分けをしていきます。
何個か分類はあるようですが、覚える必要はありません。
当然、靭帯が断裂するほど、脱臼はひどくなります
RIZINで活躍する才賀キザエモン選手が山本アーセン選手と戦ったときに脱臼していたようですが、ひどい場合、体の外からでもわかるようになってしまいます。
まとめ
というわけで、肩鎖レントゲン撮影のポイントを解説しました。
これまで、肩鎖関節のレントゲン撮影ってなんの意味があるんだろう…
と思っていたのですが、脱臼の程度を判断するという大きな目的がありました。
撮影をする目的を知れば、興味も出てきますよね。
次回からは、しっかりと見るべきポイントを押さえて撮影した画像を観察していきましょう!
おまけ
整形レントゲン撮影のコツシリーズ 続けていますが、ネタ切れ感も拭えません。
解説希望のものがあれば、ご連絡ください!
TwitterのDM@muscle_radioからも受けつけていますのでぜひメッセージを!
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