[尺骨神経溝撮影]かんたん解説!撮影する目的や、解剖を知ろう!

みなさん、こんにちわ。

放射線技師ブロガーのカロン@muscle_radioです。

 

前回、肘関節側面撮影について解説したので、今回はその流れで

 

尺骨神経溝撮影について解説していきたいと思います。

 

尺骨神経溝撮影って件数は少ないですよね。

 

でも、たま~にオーダーが入るので、ちゃんとできるかドキドキしながら撮影しています。

 

たまにしか撮影しないので、ポイントや解剖もよくわからないし、なんとなくで撮影している方も多いのではないでしょうか。

ですのでまずは、尺骨神経溝の場所と尺骨神経がどういう走行をしているのか見てみましょう。

 

 

尺骨神経溝撮影のポジショニングと解剖

 

まず、尺骨神経溝撮影のポジショングはこんな感じで、前腕を親指側に20度、傾けます。

そして、理想の撮影像はこんな感じです。

このいイラストで、どこが尺骨神経溝なのかというと、

この赤丸で囲んだ部分になります。

ですので、尺骨神経溝撮影は、この赤丸の溝の部分をキレイに写すことが目的になります。

 

次に、尺骨神経溝の走行はどうなっているかというと、

こんな感じで走行しています。

さきほどのポジショニングの形で見てみると、

こんな感じで神経が走行しています。

 

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なぜ、尺骨神経溝撮影をするのか、目的は何か?

 

尺骨神経溝撮影をするときの目的は、ほとんどが

 

肘部管症候群の鑑別のためです。

 

肘部管症候群とは何かというと、尺骨神経が圧迫されることによって起こる疾患です

 

なぜ尺骨神経が圧迫されるのかというと、

 

①.尺骨神経が通る肘部管が狭くなったり、

 

②.靭帯(オズボーンバンドや滑車上肘靭帯)が繰り返しの動作で硬くなったり、

することによります。

 

というわけで、尺骨神経溝撮影では、ここらへんを観察していることを意識しましょう。

 

ちなみに、上述のポジショニングができない場合、

このように

肘を引いて、少し脇をあけるようにしても撮影できますので、お試しください!

 

おまけ

 

こんかいも整形レントゲン撮影を解説してきました。

整形レントゲン撮影はちょっとした角度で変わってしまうので、しっかり修正のコツを覚えていきましょう!

他の整形レントゲン撮影のコツを見る!

 

では!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

カロン

大学卒業後、大学病院、透析クリニックを経て、民間の総合病院に勤務しています。 自身の経験から悩める新人放射線技師や放射線技師を目指す学生に発信していきたいと思っています。 ◇保持資格◇ ・診療放射線技師免許 ・第一種放射線取扱主任者試験合格 ・AHA BLSヘルスケアプロバイダーコース受講済み